羯磨・錫杖・法螺紋解説
<羯磨紋>
羯磨のもとの意味は、仏教の業(カルマ)である。しかしここでは、三鈷という三つ又の杵を十字に組み合わせた金剛杖のことをいう。
むかしは、インドにおける武器であったが、のち、儀式用に転化した。
カタチは十字に組み合わせたもののみで他にない。
藤原氏流の春日氏が使用。
<錫杖紋>
錫杖は僧や修験者がもつ木製の杖で、頭には銅でできた二股の宝珠がつきおのおののまたには、三つの環がさがる。
津軽氏の家紋。伝によれば、坂上田村麻呂が陣中で用いたゆかりによるとある。
<法螺紋>
法螺はホラ貝のこと。食用になるが、からの先にあなをあけて吹くと音が出る。山伏が用い、武士が戦陣で用いた。
日本では奈良時代から使われたらしく、この音を聞くと、罪が消え、極楽にいけるという。
紋は紐のあるものと、ないものとある。