*七曜・六星・三星紋解説*

<七曜紋>

これも、北斗七星を形象化した紋章で、北斗七星紋ともいわれる。中国の天文では、

日、月、火、水、木、金、土の七曜を指す。仏教ではそれぞれ日輪、月輪、光明照

増長、依怙(えこ)衆、地蔵、混合手の七菩薩を指す。仏教でなそれぞれの来臨を請い、不老長寿と幸福を祈る。

紋のパターンは九曜紋とおなじで、星の数が七個になっているだけである。七曜紋を用いたのは平氏良文の

流れから出た長井、和田の二氏と平氏繁盛からでた芹沢、猪股氏などである。

<六星紋>

ただ六個の星を組み合わせただけで、実際にこのような星座があるわけではない。

徳川時代の大名で、これを用いたものは、戸田氏、旗本では筒井氏、石黒氏など、十家以上ある。

<三星紋>

オリオン座中央の三星をかたどった紋であるが、将軍星ともいい、中央を大将軍、両脇(南北)に

左右将軍がくるので、三武ともいう。衣服の文様としても用いられ、武家の家紋としても選ばれた。

三星紋の上下に一文字を添えた複紋があるが、これは武士が戦場で一番乗り、一番槍などの縁起と

結びついたもの。一文字三星は、大江氏出の毛利、永井、岩田、宮川の諸氏が使用。三星一文字は

嵯峨源氏渡辺氏流の家紋で広井、間瀬、愛智氏など。