奈良県医師会より緊急お知らせ |
平成15年5月16日現在 |
SARS(重症急性呼吸器症候群)対策 にご理解・ご協力をお願いいたします。 「SARS」を心配される患者さんは、 一般医療機関を直接受診する事を控えて頂き、 まず相談窓口に電話でご相談ください。 |
1.SARSについて |
過去に経験したことのない新しい感染症と考えられていて、わかっていないことも多く、治療法も見つかっていません。新種のコロナウイルスにより、接触・飛沫・空気感染でうつると言われていますが、伝染力が強く一人の患者さんから20〜30人にうつったという報告もあります。現在わが国での患者発生は報告されていませんが、SARS伝播地域からの帰国者が相次いでおり、いつSARS患者さんが発生してもおかしくない状況です。一人の患者さんも出ないよう、もしあっても第一番目の一人に留めるよう感染の拡がりを食い止めるための万全の対策が重要です。そのためには医療機関だけでなく県民の皆様のご理解とご協力が重要です。 |
2.「SARS」感染を拡大させないための重要なお願い |
現在県内の大部分の一般医療機関では防護服やゴーグル、専用マスク、隔離の部屋もない状況と思われます。もし感染を疑われた患者さんが一般医療機関を直接、何も告げないで受診されますと、待合室におられるほかの患者さんにSARSを拡げてしまう可能性が大きいのです。また、患者さんは、家族から周囲、地域へと感染を拡大させる恐れもあります。 SARS疑いの患者さんの受診に際して右記のように専用の医療機関を紹介しますので、 @医療機関または相談窓口にまず電話で相談する A渡航歴などの事実を正確に伝える この2点を必ず守っていただくようお願いいたします。 |
3.「SARSに感染の疑いがある」と考えられる場合 |
@38度以上の急な発熱と咳や呼吸困難などの症状があり、 A発症前10日以内にSARSの発生が報告されている地域(北京、広東省、河北省、香港、湖北省、内モンゴル自治区、山西省、江蘇省、陝西省、天津、台北、マニラ、シンガポール 平成15年5月16日現在)に旅行した者。または、居住していた者 B発症前10日以内にSARS患者を介護するか同居するか、患者の分泌物、体液にふれた者 上記の@+A、又は@+Bを満たす人が該当します。 |
4.上記伝播地域から帰国後10日以内の方へお願い |
知らない間にSARSの患者さんに接触している心配があります。 帰国後10日間は自宅に待機し、検温等の健康管理をしていただくようお願いします。 |
5.「SARSに感染の疑いがある人」はまず電話を! | |||||||||||||||||||||||||||||
かかりつけ医または相談窓口にまず電話で症状・渡航歴について説明し、医療機関を受診すべきかどうかを相談する。SARSの疑いがあり、受診しないほうがよいと判断された場合は他の専門医療機関を紹介してもらう。 | |||||||||||||||||||||||||||||
相談窓口
また、県内SARS対応病院は下記の通りで、直接の対応は可能となっていますができるだけ保健所などでまず電話で相談されることをお勧めします。 なお、直接受診を希望される方は、事前に必ず電話をして指示を受けてください。 県内SARS対応病院
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「SARS」を完璧に防ぐため県民の皆様のご理解とご協力をお願い申しあげます。 また、本対策はSARSの状況の変化に応じて今後変更の可能性があります。 |
奈良県医師会 |