2004年9月、久々に山に登ってきました。
といっても、本格的な登山とは程遠く「ハイキング」の範疇ですね。
9月の敬老の日、秋分の日を絡めて連休が取れたので、しらびそ高原に行くことにした。
今回で3回目となる、このしらびそ高原は長野県上村にある。中央構造線の谷(伊那谷のひとつ南側)の南側の斜面の稜線部分にある高原で標高はおよそ1900mである。
中央道の飯田インターからおよそ1時間30分の距離である。
朝7時に家を出て飯田インターへ向かう。10時前には飯田インターに到着。車検をとおしたばかりだというのに、なぜか左ヘッドランプが
点灯していなかったので、バルブきれだろうと思い、フォグで走っていたが(ほんとはこんなことしちゃだめですね・・・)、車用品を扱うホームセンターを見つけたので休憩をかねて立ち寄ることにした。ボンネットをあけてバルブを抜こうとしたら、なんとコードが外れているではないか! そう、バルブ切れなんかじゃなくて単にコードが外れただけでした。ホームセンターで特に買いたいものがあるわけもなく、すぐに上村へ向かうことにした。以前は上村へ行くには南信濃村から遠山川沿いに行くか、峠を越えて行かなければならなかったが、数年前に伊那谷と遠山谷の間をぶち抜く矢筈トンネルが開通したので、上村までの交通は非常に便利になった。このトンネルは、三遠南信自動車道路のために建設したものであるが、当面の間無料のトンネルとして利用できるようになっているらしい。
上村の郵便局で釣具店と食事が食べられるところがないかたずねたところ、釣具は南信濃村まで行かないとないとのことだったので、遠山川沿いを南信濃村まで下った。トンネルの恩恵はなにひとつ受けてないことになる・・・152号線は拡幅工事を進めているところだが、まだ1.5車線くらいしかない区間も多い。釣具店で渓流用のえさを買おうとしたのだが、9月30日からの禁猟期を前に、すでにえさはすべて売切れてしまったらしい・・・結局店主の作った毛ばりの3本セットを購入した。
蕎麦屋で蕎麦がきとざる蕎麦を食べ、再び上村へ向かった。上村の中心部からは林道(エコーライン)である。名前は立派だが、やはり走れば林道。11年ほど前に来たときは、全線未舗装のとんでもない林道だったが、今回は全線舗装されていた。11年前は自転車で浜松から茅野まで秋葉街道を走破したときに立ち寄ったのだが、未舗装の急坂をリア側に荷物を満載した自転車だったので登ろうにも前輪が浮くは、後輪がスリップするはで尾根に近づくまでは押さないと前に進めず苦労した苦い思い出がある。今回は舗装もされているうえに、車なのでぐんぐん進む。車は偉大だ!
下栗の集落の中の道は相変わらずめちゃめちゃ狭く、対向車がほとんどいなくて助かった。尾根に出てからはめちゃめちゃ快適なドライブだった。途中隕石クレーター跡があり、(日本で初めて隕石クレーターと確認された場所だそうです)数枚写真を撮ったが、なにしろ3万年も前のクレーターで急峻な谷なので、説明がなければクレーターだとはわからない。というか説明の看板があってもやはり・・。
ということで、看板の写真を。
そしてお約束のSVXの後ろ姿。ドアが半ドア状態なのはご愛嬌ということで。
しらびそ高原には1時半ころについた。はじめてしらびそ高原を訪れたときには現在の「ハイランドしらびそ」ではなく、「しらびそ山荘」という山小屋があり、自転車だったというのもあるかもしれないが、山荘の管理人のご夫婦にはいろいろと親切にしていただいた。この場を借りて改めて御礼申し上げます。
まだチェックインには早いので、尾高山へ登ることにした。
尾高山への登山口は高原から100m近く下ったところにあるしらびそ峠にある。登山口の看板には往復4時間とあったが、まあ2時間ちょっと見ておけばいいだろうと、気楽に登り始めた。木々が緑色のコケにおおわれた南アルプス独特のうっそうとした森の中を標高を稼いでいく。最後の登山から10年近くたっているせいか、以前のペースでは足が上がらない・・・。年齢とともに、ずいぶん体力が落ちたもんだと実感してしまった。もう一度鍛えなおして体力を戻したいが、どこまで戻るのだろうか。
天気はあまりよくなかったが、霧の中に時々日がさすという幻想的な雰囲気がなんともいえず印象的だった。途中、前尾高山のピーク(2082m)を経由し尾高山(2212m)についたのは登り始めて1時間40分ほどたったころだった。
山頂は見通しが悪かったが、すぐそばにビューポイントの看板があったのでそこまで出てみた。しかし、霧と雲に阻まれて南アルプス連山はあいにく見ることができなかった。この先には奥茶臼山(2429m)があるのだが、この時間からは往復するのは厳しいので断念。
10分ほど休憩して幻想的な森の写真を撮りつつ下山。登山口には上りはじめて3時間後についた。10年前の感覚だとコースタイムの半分もみておけば余裕だったのにずいぶん体力が落ちたものである。
ということで、南アルプス尾高山ハイキング編はこの辺で終了。
データ:この日の最高高度2212m
コース:しらびそ峠→前尾高山→尾高山→前尾高山→しらびそ峠
コースタイム:4時間のところを3時間でクリア
しらびそ山荘のころとは、違いハイランドしらびそはなかなか立派な村営の宿泊施設で、アルプスを一望にできる展望風呂があった。ちなみに、しらびそ山荘のころは生活感のある普通の家のお風呂でした。あいにく雲が多く南アルプス連山はあまりよく見えなかった。秋の天気は変わりやすいので仕方ない・・・休暇にちょうどよく天気があわせてくれるわけでもないし。料理は、なかなか趣向を凝らしたもので、鹿肉の刺身、いのしし肉の焼肉、山菜、二度芋(上村名物らしい)、やまめの塩焼き、、、とにかく山の幸が盛りだくさんで非常によかった。
料理の説明がなければ鹿肉・いのしし肉だとはわからなかったかもしれない・・・
翌日は、大沢岳方面へ散策に出かけることにした。朝7時30分ころに宿を出発し、しらびそ峠から林道を6.8km下った。崩壊箇所が多く、もちろん車両通行止めの南アルプスにありがちな林道である。
2時間ほど歩くと、大沢岳第二登山口(第一は廃道の模様)についた。ここから遠山川北又沢の源流近くまで500mほど一気に下る。登山靴ではなく、トレッキングシューズなので歩きにくくてしょうがなかったが、10時過ぎに渡渉点についた。もっとゆとりを持って計画していれば、大沢岳から赤石岳方面への登山もできたのだが、急遽休暇をとることにしたので準備不十分だったので、今回はここで引き返すことにした。沢の水はかなり冷たかった。南アルプス天然水!をひとくちふたくち飲んで、1時間ほど竿を出してみることにした。
毛ばりも、沢で捕獲した川虫もともにまったく魚信はなかった・・。下流に3つほど砂防ダムがあるようなので、魚がいないのかもしれない。釣れはしなかったがいい気分転換になった。
ということで、渡渉点周辺の写真。荷物渡しのかごがあった。これに人は乗れるのだろうか・・・ 増水したら渡渉はかなり厳しそうだ。
結局一時間ほど竿を出していたが、まったくだめだった。
宿で買ったパンを食べてさっき下ったばかりの500mを再び登り始める。かなりきつかったが、前日の尾高山のときほどは応えなかった。体が慣れてきているのかも知れない。
宿には3時前には戻ることができた。
ということで、この日のハイキングは
データ:標高1916m(しらびそ高原:出発地)→1100mくらい(渡渉点)と、山登りならぬ山くだりをしました。
コース:しらびそ峠→大沢岳第二登山口→北又沢渡渉点→大沢岳第二登山口→しらびそ峠
コースタイム:9時間のところを7時間(うち1時間は沢あそび)
その晩もハイランドしらびその宿泊して翌日帰宅。
ひさびさの、ハイキングはなかなかよい気分転換になりました。
紅葉の盛りにまた行きたいところです。
というわけで、おまけのSVXの写真@しらびそ高原
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