なんか、派手なタイトルをつけましたが、ラテアートはまだぜんぜんダメです。
したがって、あまり信用しないでください。間違ってるかもしれません。
さて、輸入したPAROSですがマニュアルはとても貧弱でマニュアル通り(と言ってもあんまり詳しくないのですが)に入れても 今ひとつうまく淹れられませんでした。購入からそろそろ一年になりますが(2002年11月末現在)ようやくコツが分かりかけてきました。
いくつかポイントを箇条書きにしますと
- 電源をいれて準備をはじめるとしばらくしてサーモスタットが動作してスタンバイ状態を示すランプが点灯しますが、この時点で抽出やスチーミングをはじめるとうまくいきません。とくにスチーミングは途中で蒸気圧が足りなくなってしまいます。これはおそらく家庭用のマシンは業務用マシンと比べて電熱器が貧弱なため、準備完了ランプがはじめてついた時点ではまだ温度センサー以外のノズルやボイラーの温度が本来あるべき温度に達していないことに原因がありそうです。準備完了ランプが点灯した後マシンから時折『カチッ』というヒーターのON−OFFを制御するリレーの動く音が聞こえてきます。この音を何回かやり過ごしてからスチーミングをはじめると蒸気圧が十分高くなっているのが実感できます。購入当初、かなりの期間泡立てがうまくいかなかったのは準備完了ランプの点灯後すぐに泡立てに移っていたため、途中で蒸気が足りなくなってミルクが攪拌できなくなっていたのが原因でした。
- 上に書いたようにスチーミングに必要な蒸気が十分供給できるようになるには少々時間がかかります。したがって、先にエスプレッソを抽出してしまうとスチーミングをはじめるころにはクレマが薄くなってしまいます。ラテアートには厚いクレマも重要なので、先にスチーミングを行いその後250CCから300CCほど熱湯供給モードでお湯を捨て(大き目のマグカップに受けてますが)エスプレッソ抽出温度まで一気に下げて抽出に移ります。
はじめにものすごい勢いで蒸気がノズルから出るのでやけどに注意しないといけません。大き目のマグカップにたまった熱湯をエスプレッソを入れるカップに注ぎカップを暖めます。それからタンピングにうつりハンドルをマシンにセットします。そのころには厚手のエスプレッソ用カップも十分温まっているはずです。それからエスプレッソ抽出を行います。
- ラテアート用に泡立てるには付属のプラスチック製の筒は使いません。購入後、かなり長いこと悪戦苦闘しましたが筒をつけていてうまくいったためしがありません。
これは、PID制御タイプではないマシンに共通しているような気がします。
ダブルボイラー・PID制御のR58にしてからは全く気にせず良い状態でスチーミングが始められるようになりました。
- いろんな店で豆を少しずつ買ってはエスプレッソ抽出やラテアートに適した豆を探しましたが、どうやら深煎りの豆でも油分がにじみ出ているようなものがよさそうな感じです。今使っている豆はラテアートに非常によくマッチしています(絵がかけないくせに何を言うのか.....)が、エスプレッソをストレートで飲むにはちょっと焙煎が深い感じです。エスプレッソ用に何かをブレンドして最適な配合を見つけたいと思っているところです。
最近(2015年)宇治橋通り商店街の鄙庵に足しげく通いいろいろな豆を試していますが、それほど深い焙煎でなくしかも、油分がにじみ出ていなくてもいい味と香りとクレマが出ることに気づきました。
ロケットエスプレッソのR58に変えたのが効いているかもしれません。たしかに、こわれる直前のPAROSは馬力が足りなかったような気もします。
しかも、焙煎をすこし浅い側にかえることで、フレーバーがよりはっきりと感じられるようになりました。
焙煎の深い豆を試した時に、自分の思い描いていた状態よりも焙煎が深かったりしたときには、中煎りの豆をアフターブレンドして飲んだりしています。
ブレンドが完璧に決まると、クレマもフレーバーもストレートで飲むよりもいい状態で飲めますね。
エスプレッソ、本当に奥が深いですね。
- スチーミングはなかなか奥が深いです。牛乳の銘柄がかわると、感覚がおおきく変わります。
最近、はまっているのが「よつば ノンホモ牛乳」です。牛乳は5度と60度で飲むと甘いといわれていますが、まさにそのとおりだと思います。そして、低温殺菌と高温殺菌では甘さが違うように感じます。
よつば ノンホモは75度の低温殺菌(HTLT)で、低温のなかでも温度が高いほうです。これでも十分な甘みを感じます。
63-65度タイプ(LTLT)のほうがもう少し甘いような気がしますが、同時に比較したことがないのではっきりとはわかりません。
国内で5か所しかないという特別牛乳を製造している牧場がわりと近くあり、一度試しに買ってみたのですが、こちらも60度に泡立てることで、いっそう甘さが引き立ちました。
ただし、高いのでこれで毎回ラテアート・・ なんてわけにはいきません。
それに対して、高温殺菌(UHT)タイプだと、加熱しても甘さがあまり出てこない気がします。
たしかに、最近の「おいしい」系の牛乳は飲みやすいのですが、 ラテアートでミルクの「味」も楽しむという点からは、ノンホモ・低温殺菌に分がありそうです。
最近は大山乳業農業協同組合の「がんこおじさんの低温殺菌牛乳」(65度30分)と丹波乳業の「氷上低温殺菌牛乳」(65度30分)を使っています。
ノンホモタイプを安定して入手できるといいのですが、なかなか難しいですね。
「がんこおじさんの低温殺菌牛乳」が入手できなくなったので、「鳥取大山おいしい牛乳」に変更しました。
また、LTLTでラテを飲むときは中浅焙りのほうが、より複雑な味と香りを楽しめていいですね!。
さて、本題のスチーミングですが、どのタイプが泡立てやすいか…というと、均一化処理されている高温殺菌タイプです。
こちらのほうが、きめ細かくトロっとした感じに近づきやすいです。
こんなに奥が深いとは思ってもいませんでした。